高配当ETFの代表格といえばVYMやSPYDが思い浮かびますが、「安定した増配」を重視するなら外せないのが VIG(Vanguard Dividend Appreciation ETF) です。
2020年から4年以上保有を続けてきた実体験をもとに、パフォーマンスや特徴、VYMとの比較も交えながら、VIGの魅力と課題をまとめてみました。
📌VIGの基本情報と特徴
-
正式名称:Vanguard Dividend Appreciation ETF
-
ティッカー:VIG
-
運用会社:バンガード
-
経費率:0.06%(非常に低コスト)
-
配当利回り:おおよそ1.8〜2.0%(執筆時点)
-
銘柄数:約300社(連続増配企業が中心)
VIGは、単に「高配当な企業」ではなく「安定して増配し続けている企業」に投資するETFです。そのため景気の波に左右されにくいディフェンシブ銘柄が多く、ポートフォリオ全体に安定感をもたらしてくれます。
📈2020年以降のVIGパフォーマンス(筆者の実績より)
私がVIGに投資を始めたのは2020年3月、ちょうどコロナショックの直後でした。その後の運用状況をざっくりまとめると以下のようになります:
年 | 年初価格(USD) | 年末価格(USD) | 年間リターン(価格 + 配当) |
---|---|---|---|
2020 | 約100 | 約130 | +30%前後(急回復) |
2021 | 約130 | 約160 | +20%弱(堅調) |
2022 | 約160 | 約145 | -5〜10%(調整) |
2023 | 約145 | 約155 | +7%前後(横ばい〜やや回復) |
2024 | 約155 | 約170(6月時点) | +10%以上(上昇傾向) |
※上記は配当込みの概算ベースです
✔️4年間のトータルリターン(2020〜2024年)
私の保有実績では、平均年率リターンは約8〜10%程度となっています。暴落時もあったにもかかわらず、この安定性はVIGならではの強みといえるでしょう。
🧩VIGの魅力と課題
✅ 魅力
⚠️ 課題
-
配当利回りは物足りない
VYMやSPYDと比べると見劣りする(1.8〜2%台)。 -
ハイテク株比率が上がってきている
安定成長銘柄が中心とはいえ、今後の成長性にやや不安も。 -
セクター偏り
ヘルスケア・消費財が多めで、分散性という意味ではやや注意が必要。
🔄VIGとVYMの比較
項目 | VIG | VYM |
---|---|---|
投資対象 | 10年以上増配 | 高配当銘柄全般 |
配当利回り | 低め(1.8〜2%) | 高め(3%前後) |
成長性 | 高め | 安定・やや鈍化傾向 |
リスク耐性 | 強い(ディフェンシブ) | やや市況に連動 |
向いている投資家 | 長期的に増配を楽しみたい人 | 今すぐ配当がほしい人 |
どちらも優れたETFですが、「長期投資で資産形成したい人」にはVIGがより合っているかもしれません。
自分は配当も好きなので、VIG/VYMどちらも保有しています。
📝まとめ:VIGは「守りの成長」ETF
VIGを4年以上保有して感じたのは、「地味だけど、頼れる存在」だということ。
急騰するような派手さはありませんが、市場の荒波の中でもコツコツと成長と配当を積み上げてくれる、そんな堅実なパートナーのようなETFです。
これからもコア資産の一角として、気長に付き合っていこうと思います。
免責事項
本記事は情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や投資商品の売買を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。